ベネッセアートサイト直島

ファイル150505 Benesse House Museum Naoshima Kagawa pref Japan01b3s5jpgthumb300pxベネッセハウスミュージアム屋上庭園から瀬戸内海を望む

ベネッセアートサイト直島(ベネッセアートサイトなおしま、英文名称Benesse Art Site Naoshima)は、岡山市本拠を置く出版・教育関連企業ベネッセコーポレーションが、瀬戸内海に浮かぶ離島・直島町直島、豊島 香川県豊島、犬島展開する、現代美術に関わるさまざまな活動総称。地中美術館、ベネッセハウス、家プロジェクト南瓜代表される屋外作品島内海岸集落を使ったアート作品のインスタレーション)、その他刊行物やシンポジウムなどを含んでいる。

概要

福武總一郎の主導の下ベネッセコーポレーションが1980年代後半より美術館・ホテルキャンプ場の複合体直島文化村で行ってきたアート活動が、直島島内の海岸や古民家や路地なども舞台となるようになり、もはや美術館内部に納まらない規模になってきたため、2004年(平成16年)7月より直島文化村ほか島内のアート活動の総称をベネッセアートサイト直島に改称した。以前からの企業コレクションであった美術品も多いが、ベネッセハウスの構造や瀬戸内の景観、集落の歴史などを踏まえて、直島だけのために構想制作設置され、直島以外では見られない場所限定的な(サイトスペシフィック・アートサイトスペシフィックな)インスタレーション作品が増えてきたのが特徴。

近年の作品新規購入(設置)の方法としては、サイトスペシフィック・アートサイトスペシフィック・ワークス(特定の場所でつくられ成立する作品)、つまり、アーティストを招き、直島や美術館を見て場所を選んでもらい、その場所のためにプランを立て、制作するという手法をとっている。海外などから来た作家安藤忠雄の美術館建築や直島という場所をどうとらえたかが作品の成立の鍵となっている。癖の強いベネッセハウスの建築や、既にある島の風景や歴史に対し、対峙してそれでも負けない強さを持った作品がそろい、しかもそれを見ているうちに直島の風景や暮らしやベネッセハウスの建築などの隠れた魅力に気づくようになり、それらと自分自身の関係を考え始めるようなきっかけとなる優れた作品が多い。

また安藤忠雄設計のベネッセハウスへの宿泊、島内の集落でのアート作品鑑賞などのコースが、国内の旅行雑誌よりむしろ欧米の高級リゾートホテル誌に取り上げられることが多く、徐々に外国人観光客が増えている。

施設と活動

ファイル150505 Benesse House Oval Naoshima Kagawa pref Japan01s3jpgthumbベネッセハウスオーバル

ファイル150505 Benesse House Park Naoshima Kagawa pref Japan02njpgthumbベネッセハウスパーク

ファイルArt House Project01s3872jpgthumb家プロジェクト南寺

ファイルArt House Project05s3200jpgthumb家プロジェクト護王神社

ベネッセハウス - 美術館とホテルの複合施設。安藤忠雄設計。

ミュージアム - 1992年オープン

美術館(旧称・直島コンテンポラリーアートミュージアム

オーバル - 1995年オープン。ミュージアムからケーブルカーで登る山頂の施設

パーク - 2006年5月20日オープン

ビーチ - 2006年5月20日オープン

テラス - 2006年5月20日オープン。レストラン棟

その他周辺の海岸 ベネッセハウスとシーサイドパークの間や、専用桟橋に続く海岸沿いの山林道端海辺にも野外設置作品がある。

シーサイドパーク(旧称・直島国際キャンプ場)琴弾地浜に面する。2005年(平成17年)9月1日から新ホテル(ビーチ、パーク2006年5月20日オープン)建設のため廃止。但し、パオ型宿泊施設はつつじ荘横のキャンプ場に移転して2006年4月1日から復活

家プロジェクト - 島内の集落・本村(ほんむら)の、今は使われていない古民家の修復・町並み保存同時に、現代美術のインスタレーションを組み合わせて恒久展示場としたもの。中には新築の建物もある。名前屋号やかつてあった寺社に由来。4件でプロジェクトは完結していたが、2006年のスタンダード展2(後述)の際に家屋に展示された作品が3件恒久展示されることになり、2007年9月末から公開された。

角屋(1998年。築200年の屋敷宮島達男作品を展示、ヴェネツィア・ビエンナーレの作品の直島バージョン。建物修復監修は香川県高松市牟礼町牟礼のイサム・ノグチアトリエの修復を手がけた建築家・山本忠司)

南寺(1999年。明治時代まで寺のあった場所に周囲や歴史的文脈と調和した建物を新築し、内部にジェームズ・タレルのインスタレーションを展示。安藤忠雄設計)

きんざ(2001年。築200年の小さな民家に内藤礼作品を展示、ヴェネツィア・ビエンナーレの作品の直島バージョン。建物修復は内藤礼、木村優、永田直)

護王神社(2002年写真を使った美術家、杉本博司の構想による作品。老朽化した江戸時代からの神社の本殿・拝殿を建て直し、地下に石室を作ってガラス階段で本殿とつなぎ、光を採り入れるもの。設計は杉本博司、木村優、設楽敏生)

石橋(2006年。製塩業を営んでいた石橋家に、千住博によるザ・フォールズなど19点を展示)

はいしゃ(2006年。歯医者だった建物の内外装に大竹伸朗が廃物を設置しペインティングを施した舌上夢ボッコン覗)

碁会所(2006年。碁会所のあった空き地に建物を新築し、須田悦弘による彫刻椿を展示)

広報誌直島通信 - アートサイト直島の関係作家インタビューや、今後の直島の活動方針など。

シンポジウム直島会議 - 美術・建築と地域社会などをテーマ世界からゲストを呼び開催。

関連する施設

地中美術館(安藤忠雄設計、2004年)

クロード・モネ、ウォルター・デ・マリア、ジェームズ・タレルの3人の作品を、本人たちの構想を最大限生かしながら設置するために、山の上の塩田跡の地下に建設された。2004年オープン。地下にありながら自然光を採り入れ1日のうちでも時間によって作品の見え方が変化するのも魅力のひとつである。

李禹煥美術館(安藤忠雄設計、2010年

2010年6月15日に開館したするもの派の代表的な作家である李禹煥の個人美術館。地中美術館を運営する福武財団が運営する。

従前は来館者の多い繁忙期の土日・祝日にベネッセハウス、地中美術館、つつじ荘の間を運行していたベネッセアートサイト直島のシャトルバスが、2006年5月20日のベネッセハウス新館オープンに伴い毎日の運行になった。ビジター向けのシャトル(ボディカラー青系)は宮浦港まで運行しないが、宿泊者向けのシャトル(ボディカラーあずき色)は宮浦港まで送迎もする。

活動の沿革
直島文化村建設の経緯

ファイルBenesse house11s3200jpgthumbベネッセハウスの桟橋

直島町は、島の南端の風光明媚な地区を秩序だった文化的観光地にしようと藤田観光を誘致し、キャンプ場を1960年代後半の観光ブームの時期にオープンさせたが、瀬戸内海国立公園内のため大規模レジャー施設にするには制約があり、オイルショック石油ショック後は業績が低迷し撤退した。その後に福武書店(現・ベネッセコーポレーション)創業者の福武哲彦と当時の町長・三宅親連が直島文化村づくりで意気投合、1989年に研修所・キャンプ場が安藤忠雄のマスタープランでオープン。さらにホテル・美術館建設が1992年に完成するなど拡大する。

当初美術館は浮き気味で町民の関心も薄かったが、町民の招待、島全体を使った現代美術展、本村家プロジェクトなどを重ねることで、徐々に活動が町内理解を得られるようになった。現在は、ベネッセハウスは町民の宴会結婚式場の二次会場ともなっている(家プロジェクト第1弾の角屋(かどや)を創る時、アーティストの宮島達男は町民125人を公募して、作品を構成する125個のデジタル・カウンタ 電子回路カウンターの点滅速度を一人一人にセッティングしてもらい、地域住民参加という手法を取ることで現代アートという異質なものが保守的土地に入って来ることに対する町民の反感、抵抗を払拭した)。

ベネッセハウス活動の推移

1992年の開館当初は、ベネッセハウス内の直島コンテンポラリーアートミュージアムにおいてベネッセコーポレーションが以前から集めていた企業コレクションの美術品を常設展示し、同時に館内で企画展も行うという、各地の美術館と同様のスタイルであった。

その後、福武總一郎が当時のベネッセハウスのキュレーター秋元雄史と共に美術館外の海辺を舞台にした美術展(Open Air 94 Out of Bounds 海景の中の現代美術展、1994年)などを機縁に、安藤忠雄設計の個性の強いミュージアム建築(中立的なホワイトキューブではないため、コンクリート打ち放しの壁面の強烈な印象に作品が負けてしまう)や直島の海岸の風光にあわせて選定した美術家を招き、建物や周囲の海岸を見て設置場所を選んでもらい、その場所のためにプランを立て制作し、完成後は永久展示するという手法をとりはじめた。

1998年から2002年までの間に本村集落の古い民家などを舞台に家プロジェクトを行う。歴史のある集落の中で、永年人が暮らしていた家を舞台に、建物の中の展示物だけでなく、建物そのものを作品とするような空間作りを行い、集落の景観を整え、集落の中までアート活動を広げることになった。同時に2001年には宮ノ浦集落、三菱マテリアル関連施設までを舞台にした野外展スタンダード展を開催、国内外、島内外の多くの人に直島の魅力と直島のアート活動の10年の積み重ねを紹介した。

そのほか、ベネッセコーポレーションはヴェネツィア・ビエンナーレで若手美術家を対象にしたベネッセ賞を1995年より主催、賞金授与とともに直島訪問・作品恒久展示の特典を与えている。各作家のプロジェクトが進んでおり、すでに第1回受賞作家の蔡國強の作品文化大混浴が島の海岸に設置され、予約すれば入浴可能である。

スタンダード展

2001年9月4日12月16日に直島ほぼ全域を会場にして開催された、直島コンテンポラリーアートミュージアム開館10周年記念企画。人々が何百年も暮らしてきた家屋の一間、空家、路地、かつて三菱マテリアル社員の床屋診療所卓球場使用されていた建物などが舞台となり、各会場で13名のアーティストが現代の日常をとらえた作品を展示した。タイトルのスタンダードは、基準・規範という意味であり、それぞれのアーティストが現代の日常的な問題をとらえ、形で示したものである。彼らが示すスタンダードに対し、見る側も、今という時代に何をとらえ、自分の位置をどう測っていくかを考えるというコンセプトであった。

出品作家
金村修DONT LOOK JAPANMADAME MATERIAL MADAME
中村政人QSCmV
野口里佳新しい島
宮島達男時の浮遊

緑川洋一灼熱に挑む-島の製錬所白い村-ある石灰工場の記録

鷹取雅一日記・21さい(男)

村瀬恭子ForestShadeBikiniWhere you wont its not endlessDropSurfboardI dont know where I am

大竹伸朗落合商店
折元立身アートママシリーズ

木下晋100年の闇100年の視力100歳の手101歳の沈黙

杉本博司豊稔池ダム 佐野藤次郎 2001
須田悦弘直島インスタレイシヨン
加納容子のれん2001
スタンダード展2

2006年10月7日12月24日、2007年2月24日4月15日に渡って開催されたスタンダード展の第2弾。日常生活を支える生活基盤を文化の視点から見直し、芸術活動によって再構築していくを基本テーマに11人のアーティストと1組の建築家が作品を展示した。

出品作家

上原三千代 直島の局八幡さんへの抜け道いつかは眠り猫

大竹伸朗 舌上夢ボッコン覗

小沢剛 スラグブッダ88豊島の産業廃棄物処理後のスラグで作られた88体の仏

川俣正 向島プロジェクト
草間彌生 赤かぼちゃ
妹島和世西沢立衛SANAA 空

デヴィッド・シルヴィアンデイヴィッド・シルヴィアン when loud weather buffeted Naoshima

杉本博司 ミルトア海、スーニオン南太平洋、テアライイオニア海、サンタ・チェザーレア

須田悦弘 椿

千住博 ザ・フォールズフォーリング・カラーズグラス・フォールズウォーター・フォール

三宅信太郎 魚島潮坂蛸峠
宮本隆司 ピンホール 直島
所蔵作品(屋内展示・野外展示)

ファイルBenesse house09s3200jpgthumbベネッセハウス付近の砂浜にある大竹伸朗の作品シップヤードワークス

ファイルBenesse house14bs5jpgthumb草間彌生の作品南瓜

mainベネッセハウス
ベネッセハウス館内(抜粋)
ブルース・ナウマン 100生きて死ね
ジャクソン・ポロック黒と白の連続

フランク・ステラグランド・アルマダシャーク・マサカ

ジョナサン・ボロフスキー3人のおしゃべりする人

ジャン・ミッシェル・バスキアグア・グア
大竹伸朗 シップヤードワークス 船底と穴
須田悦弘 雑草
ヤニス・クネリス無題

リチャード・ロング瀬戸内海のエイヴォン川の泥の環ほか

蔡國強文化大混浴 直島のためのプロジェクト 瓦のドローイング

宮島達男カウンター・サークル No18
杉本博司タイム・エクスポーズド

柳幸典ザ・フォービドゥン・ボックスバンザイ・コーナー96

安田侃 天秘
屋外(抜粋)
草間彌生南瓜

蔡國強文化大混浴 直島のためのプロジェクト

ウォルター・デ・マリアSeenUnseen KnownUnknown
三島喜美代もうひとつの再生 2005-N
ジョージ・リッキー三枚の正方形
大竹伸朗 シップヤード・ワークス
家プロジェクト

宮島達男時の海98ナオシマ・カウンター・ウインドウチェンジング・ランドスケープ

ジェームズ・タレルバックサイド・オブ・ザ・ムーン

内藤礼このことを

杉本博司アプロプリエイト・プロポーション

千住博ザ・フォールズなど19点
大竹伸朗舌上夢ボッコン覗
須田悦弘椿
関連項目
ベネッセコーポレーション
地中美術館
李禹煥美術館
犬島アートプロジェクト
豊島美術館
瀬戸内国際芸術祭
香川県の観光地
交通アクセス

高松駅 香川県高松駅から徒歩5分の高松港から船(四国汽船フェリー)で50分、宮浦港 直島町宮浦港からバス20分

宇野駅から徒歩5分の宇野港から船(四国汽船フェリー)で20分、宮浦港からバス20分

外部リンク

httpwwwbenesse-artsitejp ベネッセアートサイト直島

日本のテーマパーク
DEFAULTSORTへねつせああとさいとなおしま
Category日本のテーマパーク
Categoryベネッセコーポレーション
Category安藤忠雄
Category香川県の美術館
Category日本の現代美術館とギャラリー
Category平成時代の建築
Category直島町
Categoryパブリックアート