西船橋駅ホーム転落死事件

複数問題独自研究2015年9月21日 月 2344 UTC出典の明記2015年9月21日 月 2344 UTC

西船橋駅ホーム転落死事件(にしふなばしえきホームてんらくしじけん)は、1986年に千葉県船橋市の西船橋駅において起こった、絡んできた男性女性が避けようとして身体を突いたところ男性がプラットホームホーム下に転落し、そこに進入してきた電車に巻き込まれて死亡したという事件である。

この事件と、福岡県の女性が上司を相手取って起こした日本初のセクシャルハラスメントの民事訴訟によって、1980年代末頃より日本においてセクシャルハラスメント(セクハラ)の概念が知られるようになった。--セクハラの概念は教科書に載ってもおかしくないが、当事者教師のためこの事件の掲載を控えていることが多い。 教師のために掲載されないことの要出典--

事件の概要
出典の明記date2015年9月21日 月 2344 UTCsection1

1986年1月14日23時頃、日本国有鉄道(現在の東日本旅客鉄道JR東日本)中央・総武緩行線総武線西船橋駅の4番線ホームで女性(当時41歳)に対して泥酔した男性(当時47歳)が、頭を小突いたり罵声を浴びせたりした。更に男性が両手コートを掴んできたためにもみ合いとなった。

その後女性は、男性の行為を回避するために、男性を突き飛ばした。男性は泥酔のためかよろめいて線路上に転落した。その場にいた他の客が引き上げようとしたが、男性は入線してきた電車にひかれ死亡した。

当事件について、男性(都立高校体育科教諭)と女性(ダンサー)の職業の対比から、興味本位に報道するマスメディアマスコミが多かった。しかし、このことが結果として、当事件のような女性に対する男性の暴力の問題を浮き彫りにし、女性に対する有志の女性たちの応援団が結成されるなど支援の輪を広げることとなった。

この事件の裁判で被告女性を支援する女性団体が、女性に対する性的嫌がらせの概念としてセクシャル・ハラスメントという言葉を使いだした。ただし、この事件の裁判の決着は1987年で、セクハラが流行語となったのは1989年であり、2年間のタイムラグがあるように、この事件がセクハラが日本語として定着する直接のきっかけではなかった。

裁判

女性に対し検察官検察は傷害罪傷害致死罪で起訴し、懲役2年を求刑した。一方、弁護人弁護側は、正当防衛成立を主張した。

急迫不正の侵害に対して、自己又は他人権利を防衛するためやむを得ずした行為は、正当防衛として処罰対象とならない(刑法 日本刑法36条1項)。権利を脅かす侵害行為(本件では男性による絡み)に対して行われた防衛行為(本件では女性による突き飛ばし)が正当な行為として扱われるためにはいくつかの条件があるが、本件では、防衛行為が招来した被害者の死という結果が防衛行為によって守られた法益利益と比して不均衡であるから一応問題となる。

もっとも、本件のように、反撃行為によって侵された利益が守ろうとした利益よりも大きいケースについては、すでに1969年最高裁判断しておりrefhttpwwwcourtsgojphanreipdfjs20100319115806257924pdf 最判昭和44年12月4日 刑集第23巻12号1573頁ref、この判例によれば、刑法36条1項にいうやむを得ずにした行為とは、反撃行為が急迫不正の侵害に対する防衛手段として相当性を有することを意味し、右行為によつて生じた結果がたまたま侵害されようとした法益より大であつても、正当防衛行為でなくなるものではないとされている。

千葉地裁は1987年9月17日、上記判例に従い、女性が男性の横暴な絡みから逃れるために身体を突いたことは、手段としては妥当なものであり、結果的に男性がホーム下に転落し、ホームと到着した電車に身体を挟まれるという想定外の事情により死亡したとしても、男性による急迫不正な侵害行為から逃れる正当なる防衛行為にあたるとし、被告人に正当防衛を認め無罪とした。検察は控訴せず無罪が確定した。

httpwwwichikiyocomhanketsu19870917pdf 千葉地方裁判所昭和年(わ)第号傷害致死被告事件昭和年月日判決 判例タイムズ号頁判例時報号頁

Main正当防衛
その他

女性はダイナクイーンという芸名ストリッパーで、福岡県北九州市に耳が不自由な夫と3人子供を残しての出稼ぎ中だった。

セクシャルハラスメントの単語は1989年12月に自由国民社現代用語の基礎知識が主催する新語流行語大賞の金賞に選ばれた。1989年8月に福岡県の出版社勤務の女性が上司に対して起こした日本初のセクハラの民事訴訟裁判もあったが、民事裁判は係争中であり、1987年に決着した転落死事件の弁護団長であった河本和子に対して流行語大賞の授賞式が行われた。ただし、セクシャルハラスメントは河本が提唱した単語ではないrefhttpwwwichikiyocomsekuharahtm 弁護士市川清文のHOME BASE アクセク・ハラハラ道中記ref。

この事件をモデルにした2時間ドラマが後に制作放映されたことがあるrefテレビ朝日土曜ワイド劇場事件 土曜ワイド劇場事件2 OLが見たホーム転落死の真相1994年6月11日放送。ドラマは法廷ミステリーにアレンジされ、北大路欣也(弁護士役)、奈美悦子(被告人役)、伊武雅刀、佐野量子(目撃した証人)らが出演したref。事件の舞台群馬県変更されているが、実際の裁判と同様に被告人に無罪が言い渡される結末となっている。

出典・脚注
Reflist
参考文献

Cite book和書author大塚仁year1992title刑法概説(総論)改訂増補版publisher有斐閣isbn4-641-04117-2

関連項目
セクシャルハラスメント
正当防衛

DEFAULTSORTにしふなはしえきほおむてんらくししけん

Category日本の判例
Category昭和時代戦後の事件
Category日本国有鉄道の事件・事故

Category中央・総武緩行線事にしふなはしえきほおむてんらくししけん

Category千葉県の交通史
Category船橋市の歴史
Category1986年の日本の事件
Category1987年の法
Category1986年の鉄道
Categoryセクシャルハラスメント
Category日本のフェミニズム史
Category1986年1月